休載が長引いてしまったこと心よりお詫びいたします。
この1カ月間、とある立場からの有識者会議への出席や、私が所属する組織のテレワーク対応などに追われ、多忙を極めた1カ月となりました。
今回は、緊急議案として新型コロナウイルス下におけるつくば市の学習塾の対応、ならびにご家庭での学習について綴らせていただきます。
4月16日に緊急事態宣言が政府から出され、4月18日には茨城県知事より各施設へ休業要請が出されました。
その施設に学習塾は含まれておりませんでしたが、4月21日の休業要請で学習塾も含まれるものとなりました。
しかしながら、茨城県に確認をとったところ、『1,000㎡以上の規模の施設が対象であり、100㎡以下の教室については適切な感染防止策を講じたうえで営業可能』とのことでした。
それに伴い、つくば市内のほとんどの学習塾が何らかしらの対応策を発表しております。
私自身、有識者会議で議論を交わしたこともあり、新型コロナウイルスへの脅威は人並み以上に危惧をしていると思います。
全国展開しているような大手学習塾や資本力のありそうな学習塾は軒並み休校やオンライン授業へ移行をしております。
また個人で経営されているような学習塾は引き続き営業をされているところが多く見受けられます。
私の考えとしましては、感染拡大を防ぐために学習塾は営業を自粛されるべきだと考えています。
特に、個人で経営をされているような学習塾は狭い空間に子供たちが密集されるところがほとんどであるため、100㎡以下であっても営業自粛するべきだと考えます。
感染拡大防止のためには、衛生管理と「密」を防ぐことが大切であり、そのため営業可能な学習塾は『多くの生徒を収容可能であるが、開校してから日が浅くまだ生徒が集まっていない』または『100㎡以下の教室で、子供1人で少なくとも4㎡のスペースを確保できるように人数調整を行っている』そんな学習塾だけではないかと思います。
しかしながら、学校教育がストップしている現在、親の教育への心配は量りしれないところだと思います。
高校受験にしろ、大学受験にしろ、通常ならば学校教育がメインで、学習塾はその補完的な役割となります。
もちろん、現状の学力と目標のギャップが大きければ大きいほど、学習塾の役割は相対的に大きくなります。
偏差値50レベルの高校で早慶クラスの大学を目指しているのであれば、学校授業の貢献度はほぼないと思われます。
そして、中学受験においては学習塾の役割がほぼ100%を占めると考えています。
通常、中学受験を考えるのであれば集団指導一択です。(金銭的余裕があるのであればプロ講師のマンツーマン指導を週3以上という方がよいのでしょうが…)
集団授業の勉強についていけなければ、その時点で中学受験から脱落です。
だから、ついていくために親がサポートしたり、プロの個別指導を頼んだりします。
その『授業』がなくなってしまっては、中学受験は非常に困難となります。
だから中学受験を指導されている学習塾で、オンライン授業へ移行をしない学習塾は非常に無責任であると考えます。
中学受験を目指している子供は、授業時間以外でも学習塾の自習室で数時間にわたって勉強をすることが普通です。
自習室であれば質問も受け付けてくれたり、何より家で一人で勉強をするより集中ができます。
オンライン授業へ移行をする学習塾のほとんどは、自習室も利用できないようになっています。
よって、学習塾の自習室で勉強をしていたのと同じように、家で勉強を続けなければなりません。
そのためには、やはり親や家庭教師による指導が必要であると思われます。
なぜなら、子供自身は到着地点までの道のりを把握できていないからです。
大人であれば、目標を定めたらその目標に向かっての計画を立てて事を進めていきます。
しかし、中学受験(高校受験もそうですかね…)は親や学習塾がレールを敷いてあげて、そのレールを歩ませるだけです。
子供自身はそのレールの上で『どんな苦労があるか」『どこまで進めばいいのか」を把握していません。
中学受験を目指している子供やギャップの大きい志望校を目指している子供の親にとっては、精神的・時間的、もしくは金銭的負担が非常に大きくなります。
とても難儀な時期です。
正直なところ、5月6日まででこの状況が変わるとは思えません。
諸外国の状況を見ている限り、もう1,2カ月はかかりそうであると私は考えています。
しかしながら、子供のサポートが可能な方にとってはチャンスでもあります。
上手な締めの言葉が見つかりません。
皆様に幸あることをお祈りしております。